ABOUT
ワイヤー矯正とは
歯の表面(裏面)に接着されたブラケットを利用して、ブラケットに固定されたワイヤーをレールとし、ワイヤーやゴムなどの力を利用して歯を動かしていく矯正方法です。1900年初頭にエドワード・アングルによって考案されており、最も歴史がある装置の1つで、殆どの症例に対応できるオールマイティな矯正治療法として、今なお高い信頼を得ている治療法です。

BASIS
ワイヤー矯正の基本
ワイヤー矯正は、歯の表面(もしくは裏側)にブラケットと呼ばれる小さな装置を接着し、これをレールとして主にワイヤーの力で歯を動かしていく治療法です。ワイヤーを曲げることで歯1本1本の動きを細かくコントロールできることが最大の特徴です。
近年、ブラケットやワイヤーの素材や形状も進化しており、従来の金属製ブラケットに加え、目立ちにくいセラミックや樹脂製のブラケット、ホワイトワイヤーや痛みの少ない形状記憶合金製のワイヤーなども選べるようになりました。
MERIT, DEMERIT
ワイヤー矯正のメリット・デメリット
メリット
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殆どのケースが治療できる叢生、出歯(上顎前突)、受け口(下顎前突)、前歯で咬めない開咬など殆どの不正咬合の治療が出来ます。また、他の装置では治療出来ないことが多い、埋まっている歯の牽引も多くのケースで対応が可能です。ただし歯が顎の骨に癒着している、重度の歯周病に罹っている、骨格に大きな問題があるなどのケースは治療が出来ないことがあります。
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1本単位の精密な歯の移動が可能矯正医がワイヤーの調整を行うことで、ミリ単位以下で歯を動かすことができ、仕上がりの精度が高いと言われています。
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治療期間の予測が立てやすい比較的治療期間のコントロールがしやすく、標準的な矯正治療期間(1年半~3年)で計画的に進めることができます。
デメリット
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装置が目立ちやすい裏側に装置を付けるリンガルブラケット装置を除いて、マウスピース型の装置や取り外し式の装置と比べて、装置が目立ちやすくなります。最近は歯に近い色の装置も選択できますが、費用が割高になることがあります。
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違和感・痛みが強め装置に鋭角な部分があるため、違和感や痛みが強く出る場合があります。また、ワイヤーで歯を動かすため歯にかかる力が比較的強く、移動が早い分痛みを強く感じることがあります。
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清掃性が悪い装置の周辺やワイヤーの下が磨きにくく、に汚れがたまりやすいため、虫歯になり易くなります。丁寧な歯磨きと、定期的なクリーニングが必要になる場合があります。
DIFFERENCE
表側と裏側(舌側)矯正の違い
ワイヤー矯正には表側矯正(ラビアル矯正)と裏側矯正(リンガル矯正)の2種類があります。また、上が裏側下が表側のコンビネーション(ハーフリンガル)もあります。
表側矯正の方が一般的で、調整がしやすく費用を抑えることが出来ます。一方で、裏側矯正は最も目立ちにくい装置というメリットがありますが、慣れるまで喋りにくい、治療期間が長くなり易い、治療費が高額になり易いなどのデメリットがあります。
APTITUDE
ワイヤー矯正の向き不向き
ワイヤー矯正に
向いている患者様
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中度から骨格の問題の無い比較的重度の患者様
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細かい歯並びが気になる患者様
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マウスピース矯正では対応が難しいと判断された患者様
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治療を早く、確実に進めたいと考える患者様
ワイヤー矯正に
向いていない患者様
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装置の見た目が気になる患者様
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ブラッシングが定期的に出来ない、極端に虫歯になり易い患者様
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硬い食べ物を好んで食べる患者様