矯正後の後戻りについて

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矯正後の後戻りについて

2025年2月20日

矯正治療後の後戻り

「せっかく綺麗になった歯並びが、戻ってしまった」という話を耳にすることがあります。矯正治療は長い期間と高い治療費をかけて行うものなので、後戻りは絶対に避けたいですよね。実際の所はどうなのか、気になる方も多いと思います。

そこで今回は、矯正治療後の後戻りの原因と後戻りを防ぐための注意点について詳しく解説します。


後戻りの主な原因

1. 歯の記憶(生体の元の位置に戻ろうとする力)

歯は、長年の位置を記憶しており、矯正治療によって移動しても、元の位置に戻ろうとする性質があります。特に矯正装置を外した直後は、歯を支える骨や歯茎が新しい位置に適応しきっておらず、元の位置に戻りやすい状態です。

2. 保定装置(リテーナー)の装着不足

矯正治療が終わった後、歯を新しい位置に固定するために「リテーナー」と呼ばれる保定装置を装着します。しかし、これを適切に使用しないと、歯が元の位置へ戻りやすくなります。特に、矯正終了後の数年間は、リテーナーの装着が非常に重要です。

3. 舌の癖や口腔習癖

舌で前歯を押す癖や、指しゃぶり、唇を噛む癖などがあると、歯に余計な力が加わり、歯並びが乱れる原因になります。これらの癖が治らないまま矯正治療を終えると、後戻りしやすくなります。

4. 加齢による変化

年齢とともに歯を支える骨や歯茎が変化し、歯並びが乱れることがあります。特に下顎の前歯は加齢とともに密集しやすくなり、矯正治療後でも後戻りが起こる可能性があります。

5. 親知らずの影響

親知らずが生えてくると、隣接する歯に圧力がかかり、歯列が乱れる原因になります。特に、矯正治療後に親知らずが生える場合、周囲の歯が押されて移動することで後戻りが起こることがあります。

6. 歯ぎしりや食いしばり(ブラキシズム

歯ぎしりや食いしばりの癖があると、歯に強い力が加わり、歯並びが崩れる原因になります。特に、就寝中の無意識の歯ぎしりは後戻りのリスクを高める要因の一つです。


後戻りの主な防止法

1. 保定装置(リテーナー)を正しく使用する

保定装置の役割とは?

矯正治療が終わった時点で、歯とそれを支える周囲の骨はまだ安定していません。この時点では、前歯などは硬いものを咬むと少し揺れることもあります。歯の周囲の骨がかたまっておらず、元の位置に戻ろうとする力が働きます。そのため周囲の骨がしっかりと固まるまでの約2年間は保定装置(リテーナー)を使用して、歯の位置を固定する必要があります。

保定装置の種類

保定装置には、以下のような種類があります。

  • 固定式リテーナー:歯の裏側に細いワイヤーや、薄い金属の帯を接着剤で固定するタイプの装置です。自分で取り外す必要がなく、装着忘れがないため安定しやすいです。
  • 可撤式リテーナー:取り外しができるマウスピースタイプ(ホーレーリテーナー、エッセックスリテーナーなど)。清潔を保ちやすい反面、装着をサボると歯が動きやすいです。

リテーナーの装着時間

矯正治療直後は、24時間装着が推奨されることが多く、徐々に装着時間を減らしていきます。歯科医の指示に従いながら、少なくとも1年以上は継続的に使用しましょう。一般的には1~2年程度の装着が推奨されますが、その後も夜間のみの装着を続けることで、より安定した歯並びを維持できます。

リテーナーをサボるとどうなる?

「ちょっとくらい大丈夫」と思って装着を怠ると、歯が少しずつ動いてしまい、リテーナーが合わなくなることもあります。結果として、せっかくの矯正が無駄になってしまうこともあります。


2. 正しい位置で、正しく咬む

日常の顎の位置や咬み方が歯並びに与える影響

矯正後に治療前の正しくない顎の位置で咬んだり片方の歯ばかり使っていると、噛む力のバランスが崩れ、歯並びが乱れる原因になります。特に奥歯の噛み合わせは、前歯の位置にも影響を与えるため、注意が必要です。

矯正後に意識するべき咬み方

  • 左右均等に噛む:片側ばかりで噛んでいると、歯にかかる力が偏り、歯が動きやすくなります。
  • 食いしばりに注意:無意識のうちに歯を食いしばっていると、歯がズレる原因になります。
  • 舌の位置を正しく保つ:舌が前歯を押す癖があると、出っ歯になりやすくなります。

また、歯ぎしりも歯並びを乱す要因の一つです。ストレスなどが原因で無意識に行ってしまうことが多いため、マウスピースを活用するなどして歯を保護することも大切です。


3. 生活習慣の見直し

姿勢を正しく保つ

姿勢が悪いと、顎の位置がズレ、歯並びに悪影響を及ぼします。特に、

  • 猫背にならないように意識する
  • スマホを見るときに前傾姿勢にならない
  • 寝るときの枕の高さを適切に調整する

これらを意識するだけでも、歯並びの安定に役立ちます。

口呼吸を改善する

口呼吸をしていると、舌の位置が下がり、歯並びが乱れやすくなります。口呼吸の原因としては、

  • アレルギー性鼻炎
  • 鼻中隔湾曲症
  • 口の筋力低下

などが考えられます。口呼吸を改善するためには、鼻呼吸を意識し、あいうべ体操などの口周りの筋肉を鍛えるトレーニングを取り入れることが効果的です。

食生活の見直し

柔らかいものばかり食べていると、顎の筋力が低下し、歯並びが乱れる原因になります。

  • 硬い食べ物(ナッツ類、根菜、フランスパンなど)を意識的に取り入れる
  • 良く噛んで食べる習慣をつける

また、砂糖の摂取を控えることも大切です。砂糖は虫歯のリスクを高め、結果として歯の健康を損なう可能性があります。


4. 定期的に歯科検診を受ける

定期検診の重要性

矯正後も定期的に歯科医院を受診することが大切です。歯科検診では、以下のことをチェックできます。

  • 歯並びや噛み合わせのズレ
  • 保定装置の適合状態
  • 虫歯や歯周病の有無

歯科医のアドバイスを受けることで、歯並びをより長く維持することができます。

どれくらいの頻度で受診すべき?

一般的に、矯正後のメンテナンスとして3~6ヶ月に1回の頻度で歯科検診を受けるのが理想的です。特に、リテーナーの状態を確認するためにも、定期的な受診を怠らないようにしましょう。


まとめ

矯正後の歯並びを維持するためには、保定装置の使用、正しい噛み合わせの維持、生活習慣の見直し、定期検診が不可欠です。

これらのポイントを守ることで、美しい歯並びを長く維持できます。矯正治療が終わったからといって気を抜かず、日々のケアをしっかり続けていきましょう!

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