矯正歯科クリニック選びのポイント

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矯正歯科クリニック選びのポイント

2024年1月12日

矯正歯科クリニック選び

 

矯正歯科治療は年単位になることが多く、治療費も高額なためクリニック選びはとても大切になります。虫歯の治療とは異なり、途中で他のクリニックに転院というのはなかなか難しいと思います。

近年マウスピース矯正治療をモニター価格0円と謳っていたクリニックが倒産したり、同じく安価なマウスピース矯正を提供していたクリニックが倒産したことはご存じの方も多いと思います。

それでは、どういった点に気を付けてクリニック選びをすれば良いのでしょうか?

Ⅰ.治療の技術

まず最初に気になるのは治療の技術だと思います。これは客観的に調べる方法がなく、判断がとても難しいです。

①専門医と一般歯科医

治療技術を判断する基準の一つは、矯正専門のクリニックか一般歯科のクリニックかです。

矯正専門のクリニックの場合全て矯正の患者様であり、毎日数十人、毎月数百人前後の患者様に治療を行っています。また治療の方法もマウスピースだけではなく、マルチブラケット装置リンガルブラケット治療やその他多くの矯正治療法を扱っています。

一般歯科のクリニックは虫歯治療、歯周病治療、外科治療など多種多様な一般治療の患者様がメインであり、矯正患者様の絶対数が少ないことが多く、矯正の患者様はクリニックによりますが少なければ月に数名から数十人と経験値的には専門医に劣ることが多いと思います。治療内容も各種ブラケットの治療を扱っている所からマウスピース矯正のみの所と様々です。技術の比較は難しいですが、経験値の多寡はひとつの基準になると考えられます。

②症例数

過去に治療している症例の数が多いことも、治療技術の判断基準になると思いますが、H.P.に載っている情報をだけで判断するのは早計です。例えとしてインビザラインでは、ブルーダイヤモンドプロバイダー(年間症例数751件以上)やレッドダイヤモンドプロバイダー(年間症例数1000件以上)など症例数が多いことをうたっているクリニックがH.P.上で見られますが、1件のクリニックではなく系列グループの症例数を合わせた数字であることが殆どです。普通に考えて、1件の歯科医院で1年間に700件や1000件の患者さんを診療することは困難です。また後述の認定医が所属している専門のクリニックでは所属している学会の規制が厳しいため、何も規制のない一般歯科と比べてH.P.の内容が限られてしまうため症例数なども記載しにくくなっています。

③認定医、指導医

また日本矯正歯科学会や成人矯正歯科学会の認定医を持っていることも、技術を判断する基準の一つにはなると思います。認定医や指導医は、大学病院や指導医のもとで治療経験を積んでいるため一定の水準以上の治療技術を満たしていると考えられます。

ただし、あくまで学会が認めた資格であり学術的な側面も強く、認定医だからと言って必ずしも治療技術が優れているとも限らないことに注意が必要です。

              矯正装置の写真

Ⅱ.治療費

治療費はとても分かりやすい判断基準であり、安い方が当然喜ばれます。概ね都会の方が高く、地方の方が安くなる傾向です。地域毎にある程度の目安がありますが、これと比べてかなり安いクリニックもあります。どうして治療費が安いのでしょうか?

①矯正治療がメインではない

矯正治療がメインではない場合、治療費が通常よりかなり安いことがあります。矯正治療がメインではない場合、経験数も少ないため治療の質がある程度落ちること前提で、症例数や経験値を増やすために治療費を抑えた設定にすることがあります。治療の難易度が低い患者様は問題ないと思いますが、抜歯が必要な患者様や難易度が高い患者様の場合きちんと治らない可能性が高くなると思います。

②矯正装置、治療方法の選択肢が少ない

クリニック側における取り扱いの容易さから、安価なマウスピース矯正のみを扱っているクリニックもあります。マウスピース矯正だけでも、治療の難易度が低い患者様であれば問題はありません。

ただどの装置にも得意、不得意な動きやケースがあり、マウスピース型の装置では十分に治りにくい場合もあります。その場合一部別の装置を併用したりしてリカバリー出来れば改善しますが、マウスピース以外の装置を使えない場合リカバリーが出来ず治療が進まない可能性のあります。

③検査や分析が少ない

きちんとした分析を行っているクリニックでは頭部エックス線規格写真(セファロ)という専門のレントゲンを撮影します。セファロの分析は専門的な教育と経験が必要になりこれを受けていない場合、十分な分析が出来ません。また、セファロは比較的高価な機材であり、設置スペースも必要なため持っていないクリニックもあります。きちんとした分析や診断を行うにはある程度高価な機材が必要になり、費用負担が治療費に含まれますのでその分治療費がかかります。

④企業努力

材料費、人件費を抑えるなどの企業努力により、治療費を抑えている場合も考えられます。ただ、日本国内で購入できる材料は決まっているため、大きな差は出にくいでしょう。また人件費を削った場合、患者様一人当たりにかけられる手間と時間が少なくなりますので、注意が必要です。

                  インビザラインの写真

まとめ

①矯正専門のクリニックの方が、治療経験が多いと考えられ安全な確率は高くなります。過去に矯正治療を行った人数を聞いてみましょう!

②十分な分析、診断を行っているクリニックの方が安全な確率が高くなります。セファロ分析やCTによる画像分析を行っているか聞いてきましょう!

マウスピース矯正しか出来ないクリニックでは、十分なリカバリーが出来ない可能性があります。マウスピース以外の治療方法、マルチブラケット装置リンガルブラケット装置などの治療経験があるか聞いてみましょう!

④治療費は安い方がいいですが、あまりにも安さを売りにするクリニックには何か理由があるかもしれません。安い理由を聞いてみましょう!キャンペーンは医療広告規制にひっかかかるので、ダメです!

矯正治療は年単位になるため、技術だけでなく患者様とドクターの相性やクリニックの雰囲気、スタッフの人柄などもとても大切だと思います。

本当に病院選びって、難しいですね!