成人矯正VS小児矯正

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成人矯正VS小児矯正

2023年12月5日

成人矯正治療と小児矯正治療の違いについて

矯正歯科治療は、主にスタートの時期によって小児矯正と成人矯正に区分されます。

5歳から10歳位に治療を開始すれば小児矯正となり、10歳以降で開始する場合はほぼ成人矯正となります。小児矯正はⅠ期治療(いっきちりょう)、成人矯正はⅡ期治療(にきちりょう)と呼ばれることもあります。

今回は小児矯正と成人矯正の違いについてまとめます。

【小児矯正】

小児矯正の適応症と特徴

・小児最大の特徴は成長過程にあり、ある程度顎骨の成長を促すことが可能であることです。

そのため、成長を利用した上顎前突、反対咬合、叢生などの治療に適しています。

また治療開始年齢が低いことのメリットの1つとして、不正咬合の原因となる不良習癖の除去が成人と比べて改善しやすいこともあげられます。。

小児矯正のメリット・デメリット

メリット

1.顎の成長を促すため、永久歯抜歯の可能性が低くなる

2.ある程度骨格の修正が期待出来る

3.はずせる装置が多く負担や痛みが少ない

4.治療費が成人矯正より安い

デメリット

1.トータルの治療期間が長くなりやすい

2.成長期のため、やや後戻りしやすい

3.成人矯正に移行が必要なケースがある

4.完成度が成人矯正より低くなることが多い

小児矯正で用いられる代表的な装置

側方拡大装置(顎を広げる装置)   ムーシールド(反対咬合)

ツィンブロック(上顎前突)     前方牽引装置(反対咬合)

 

【成人矯正】

成人矯正の適応症と特徴

・成人矯正の特徴として、永久歯への交換と成長が終了しており、基本的に骨格へのアプローチは出来ず、永久歯の抜歯が必要になるケースが多くなります。逆説的に永久歯の抜歯により前歯の後方移動が可能となり、顔貌における口唇形態の改善が可能となることも特徴の一つです。また個々の歯の精密な移動が可能であることも、成人矯正の特徴です。

成人矯正のメリット・デメリット

メリット

1.個々の歯を移動出来るため、すきっ歯の改善や歯の高さの改善、ねじれた歯の改善が出来る

2.抜歯により前歯を下げることが出来、横顔や口元の改善が出来る

3.細かい微調整が出来る

デメリット

1.小児より治療費が高い

2.ある程度の痛みを伴う可能性が高い

3.骨格の修正が出来ないため、抜歯が必要になる確率が高い

成人矯正で用いられる代表的な装置

クリアブラケット装置         インビザライン(マウスピース型)

リンガルブラケット装置                                 

まとめ

小児矯正は全ての歯が並ぶとは限りませんが、治療費が安く負担も少ないことが多いので、低年齢のお子さんがいらっしゃるご家庭であれば、一度ご相談いただく価値は十分にあると思います。

審美的な要素が強い成人の患者様は、1本1本の歯並びの修正が可能なクリアブラケット装置やマウスピース型等を使用した成人矯正が適しています。

 歯並びを治すことにより、見た目の改善も大きいですが、虫歯リスクの減少、歯周病や口腔内の外傷・粘膜疾患の予防、口を閉じやすくなり感染症リスクの減少、認知症リスクの低下など様々なメリットがあります。

歯並びが気になる方は、一度お近くの矯正歯科クリニックでご相談ください!